池袋駅東口のグリーン大通りに展開するストリートファニチャーは、日常とイベントの両方に応える都市の居場所として計画した。
既存のガードパイプや石のベンチを取り込みながら、直線と円形のベンチやテーブルを約40メートルにわたり連ね、多様な過ごし方を受け止める構成とした。
一人が静かに腰を下ろすことも、複数人が集い語らうことも可能な場となる。円形の内側は人が立てる仕様とし、マーケット時には出店ブースへと転用できる。
さらに天板には、建て替えにより姿を消す立教小学校体育館の床材を再利用した。かつて子供たちが走り、遊び、学んだ木材は、自由と活力の象徴そのものである。
街の記憶を引き継ぐ素材を都市に再配置することで、過去と現在をつなぎ、日常とイベントが交差する新しい都市の風景を創出する。
用途:ストリートファニチャー
所在地:東京都豊島区
竣工:2024年
担当:須藤剛 山崎百々美
撮影:長谷川健太 (12枚目、13枚目須藤剛建築設計事務所)
Principal use: Street furniture
Location: Toshima-ku, Tokyo
Completion: 2024
Project team: Tsuyoshi Sudoh, Momomi Yamazaki
Photo: Kenta Hasegawa