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1983年完成の団地の一室のリノベーションです。取り壊せない二枚の壁に対して、水廻りや収納が入った箱と、引込戸によって空間を仕切ることでフレキシブルで回遊性のある空間構成としています。
収納や水廻りが入った箱を分散して配置し、引き込むことができる建具を使い、部屋同士をゆるやかにつなぎ、通風や、採光を確保しながら、回遊性の高い空間に変えています。
将来、子供が増えたときのために2部屋に仕切ることが出来る寝室や、使い方に応じて引き戸を開放してLDKと一体で使える部屋を設けたり、壁と箱の隙間が書斎や洗面コーナーになっています。また設備は更新し、外壁部分は断熱材を加え、サッシには真空ガラスを入れて結露対策をするなど、若い家族が、長い時間をここで暮らしていくための快適性を追求しています。
都心でのリノベーションは、住み替えを視野に入れて選択するケースが増えていますが、郊外では、住人も、生まれ育った土地であったり、近隣に親家族が住んでいたりし、住み続ける為にリノベーションするというケースが多くあります。
都心に遅れて集合住宅が建ち始めた場合が多いので、近年、第一次入居世代が住み替えを考える時期が訪れ郊外での中古マンションの流通が増えると思われる中、郊外での中古マンションのリノベーションによる住まい方を選ぶケースは、増えていくと考えられます。
今後の郊外型のリノベーションのあり方としての、家族の変化とともに間取りも自由に変えることができる、共に成長していく「長く住むための家」です。
所在地:埼玉県さいたま市
家族構成:夫婦+子供
建物竣工年:1983年
主要構造:鉄筋コンクリート造
専有面積:77.30㎡
竣工:2013年

principal use:house
address:Saitama Prefecture
structure:RC
floor area : 77.30㎡
completion:2013