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都市にありふれたバラバラの住宅群を、ささやかな行為で全体を結び、自立した生活圏を生成する

池袋駅から至近の幹線道路沿いに位置し、この地に十数代住んできたオーナーが持つ築年数も規模も構造も異なる複数の住宅群(共同住宅と専用住宅)に暮らしを豊かにする用途を新しく取り入れ、自立した生活圏の生成を通してエリアの価値を高めることを目的とした計画である。
敷地のほとんどは幹線道路沿いの高層ビルの裏側に位置する。それぞれの建物は塀や私道や通路で隔てられ関わることなく存在し、ひとまとまりのエリアとは認識しづらい状況であった。
バラバラであった住宅群の出入口に、木建具やパーゴラなどのエレメントを設置したり、工事によって発生した柱や梁,敷石や平板を再配置したり、街区表示板のような都市的なエレメントようなサイン等を既存の境界を横断して配置することでエリアにひとまとまりのイメージを持てるものとしている。各建物や境界の内外を分断していた塀や手摺り、外壁を撤去し、境界を越えて舗装を敷設し、土間を拡大することで、さまざまな箇所の境界線を緩め、重ねながら繋げることで、全体を結びながら豊かな関係性を築き、住むための系を再編集することを目指し、今も漸進的に建築を進めている。
用途:飲食店、店舗、オフィス、シェアキッチンなど
所在地:東京都豊島区 
竣工:2020年~2023年
主要構造:木造、鉄筋コンクリート造
担当:須藤剛+髙岩愛実
構造(パーゴラ):金田泰裕|yasuhirokaneda STRUCTURE
撮影:長谷川健太

Principal Use: Cafe, Shop, Office, Share Kitchen
Location: Toshima-ku, Tokyo
Completion: 2020~2023
Structure: Wood, RC
Project Team: Tsuyoshi Sudoh + Manami Takaiwa
Structure Design(pergola): yasuhirokaneda STRUCTURE
Photo: Kenta Hasegawa