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■マチのイエのミセ:暮らすように働くための住宅街のオフィス
木造3階建ての住宅を模型用塗料メーカーのガイアノーツのオフィスへとコンバージョンした。

敷地は住宅街の小さな路地と幹線道路に面しており、住宅を改修してオフィスにすることに意義を感じた。従業員は皆近隣に居住しており、車や自転車で出社している。営業に出る際は最寄り駅まで徒歩で向かう、都内や地方の展示会などにもこのオフィスが起点になる。オフィスは働く人にとってのもう一つのイエのような場所であると感じた。

1階を従業員が一番滞在する時間が長い執務室にすることで街から働く風景が見える顔の見えるオフィスをめざした。街路樹の緑と隣接する2階を打ち合わせや休憩、応接に使用するスペースとし、グランドレベルから一番離れた3階をストックのスペースに改修した。

敷地は住宅街の小さな路地と幹線道路に面しており、インターロッキングが敷き詰められた幹線道路の歩道を延長するように劣化した路地の舗装も大通りの歩道の舗装を延長するように自費でレンガ敷きとし、そのレンガを1階執務室まで敷き込み、前面道路に面して大きなFIX窓を設けることで、執務空間と周辺環境が緩やかにつながりマチにしみだしていくような場所を目指した。
サッシは住宅用のアルミサッシをつなげ大窓とし、オフィスビルの様でも住宅の様でもあるようなスケール感を意図した。

常に独創的な模型塗料をつくりだすメーカーであり、ガイアノーツ(地球を記録する)という会社名だからこそ、仕上げは塗りつぶさず、木、金属、左官材、レンガなど素材そのものテクスチャーを仕上に採用することで、ブランドの哲学を空間に反映させている。

外観は、北側の幹線道路沿いは風景を優しく反射するようシルバーの高反射の金属板を使用し、マチの色をまとっている。路地のある西側は幅の狭いラワン材の竪張とし路地に並ぶ住宅にスケールを合わせた。

事業は全国に展開しながら、地元で暮らすように働く、多様な働き方の一つの場のあり方として、この「マチのイエのミセ」があると考えている。
用途:事務所
所在地:埼玉県川口市 
竣工:2019年 
主要構造:木造
撮影:長谷川健太

principal use:office
Location:Kawaguchi-city,Saitama
Completion:2019
Stracture:Wooden
Photo:Kenta Hasegawa